ヒロミさんが19年1月14日付のR25のインタビューで、自分が「小休止」から復帰した理由は「義理人情みたいなもの」として、中居さんの名前を出した。
たとえば、ちょうどSMAPが出てくるとき、中居(正広)と香取(慎吾)が“バラエティ班”ってことで、『笑っていいとも!』とかに出るようになってたの。
最初は「アイドルだろ」なんてバカにしてたんだけど、収録が終わった後「うまくいかなかった」とかいって本気で反省会してるのを見てほっとけなくなっちゃってさ。
メシに連れていったり、「司会に必要なこと」「ゲストをどうイジればいいか」とか、いろいろアドバイスしたりしたんだよね。
中居さんも、当時のヒロミさんは怖くて最初は全然相手にしてくれなかったけど、しつこく食いついていったらそのうち仲良くしてくれるようになったと言っていた。
「アイドルだろ」って最初はバカにしてたけど、その真剣な仕事ぶりに中居さんのことを見直して仲良くなったのは「味いちもんめ」の時の今井雅之さんや「伝説の教師」の時のダウンタウン松本さんも同じだね。スポーツジャーナリストの鷲田康氏さんも、中居さんの野球の仕事について当初はアイドルだからと色眼鏡で見ていたら、真剣で謙虚な取材姿勢と野球へのリスペクトに溢れたその仕事ぶりに見識を改めたと、あの騒動の最中に中居さんを心配し、中居さんの存在が「球界にどれほどのプラスをもたらしてくれているか」次のWBCにも「中居くんは絶対に必要」とエールを送ってくれた(※)。
お笑いとか芝居とか野球とかキャスターとか、いわゆる「よそのフィールド」に出ていくとやっぱり最初は「アイドルに何が出来る」とその分野に命を懸けてきた人達に思われてしまう。でも中居さんは拒まれても批判されても黙々と真剣に仕事を続け、自分を気に入らないと態度で示す人の懐にも飛び込んで行って、いつの間にかその分野の人たちに認められるようになる。
いいともの時も毎週慎吾君と事前に打ち合わせして今日はこういう話をしようって持っていくんだけど、本番では全然しゃべれずに「今週もだめだった」って本番後に2人で落ち込んでた話を以前してたけど、そういう姿勢をヒロミさんはちゃんと見てくれてたんだね。
その後色々あってヒロミさんは「小休止」することになったんだけど、
それで、オレが最近またテレビに出だした時に、中居が番組に呼んでくれたんだよ。
(インタビュアー:中居さんは今やMCとしてたくさん番組を持たれてますもんね。)
収録の合間にタバコ吸ってたら、中居が「あのころはありがとうございました。オレ、司会うまくなりましたかね?」なんて聞いてくるの。
オレも照れくさいから、「うまいどころじゃねえだろ! 紅白の司会なんかやっちゃってよお」とか茶化してたんだけど、本当は結構ジンときちゃってた(笑)。
そういうヤツらが今芸能界で活躍してて、オレをあたたかく迎え入れてくれてるってのは大きいなと思うよね。
今回は話に出てこなかったけど、ヒロミさんは今までも「小休止」中に中居さんが電話をくれて「そろそろTVに出たらいいじゃないですか」と言い続けてくれていた話をしている。事情があって表舞台に出にくくなった時も中居さんだけは態度が変わらなかったとサッチーもそのまんま東さんも話していた。
「情けはひとのためならず」というのは、人を助ければやがてそれが巡り巡って自分を助けてくれるという意味なんだけど、ヒロミさんの言う「義理人情」というのもそういうことだよね。そして中居さんがこれまで助けてきた人達も必要な時にはきっと中居さんを助けてくれる(もちろんあとあとの見返りを期待して人を助けても「神様ポイント」は貯まらないからだめなんだけど)。だから中居さんはきっと大丈夫と自分は勝手に思っている。
※週刊文春2016年2月4日号 コラム「野球の言葉学」
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